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無人島キャンプで学んだこととは 小中高生も参加し日本海洋教育学会大会

教育話題

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2025.04.07

須貝 誠

須貝 誠

教育ライター・塾講師・中学校学習支援員

250331 海洋教育無人島2

温暖化や生物多様性の喪失が進む中、海洋の健全性を維持する大切さを社会全体に伝えることを目指す日本海洋教育学会の第2回大会が3月、東京都文京区の東京大学本郷キャンパスで開かれました。学会でありながら小、中、高校生ら子どもたちも参加できるユニークな大会で、「無人島キャンプで学んだこと」などの研究発表がありました。(学年は当時のものです)

大阪府立水都国際高校2年の安杖(あづえ)浩太郎さんと仁熊琉月(にぐま りゅうき)さんは、2021年度から継続して「SDGsジュニアリーダー養成キャンプ」(大阪YMCA主催)に参加。徳島県阿南市のYMCA阿南国際海洋センターを拠点に実施され、無人島で1泊することで知られるキャンプだ。

プラスチック製品など普段の生活には当たり前にある便利なものが、無人島にはない。自然界にあるものに頼らざるを得ないが、そこでの生活に適応するにつれて自然の恩恵を感じるようになったという。さらにキャンプから帰った後、「参加者たちはゴミ拾いイベントに参加したり、ペットボトルキャットからアクセサリーを作ったりするようになった」と報告した。

250331 海洋教育無人島1

無人島キャンプの体験について発表する大阪府立水都国際高校2年の2人

2人は今年度からチームリーダーを務める。「24時間、自然な環境に身を置くことで、より深く自然を学べた。キャンプの体験は、一人ひとりの環境意識を変容させるために重要だ」と話した。キャンプ中はメンバーみんなの興味関心を把握するのに苦労し、リーダーに傾聴力が必要なことも学んだという。

給食でなぜ生魚が出せないのか

千葉県八千代市立萱田中学校2年の佐々原智也さんは、「給食で生魚が出せないのはなぜ?」をテーマに発表。学校給食の衛生管理は1996年に病原性大腸菌「O-157」による食中毒が流行したのを機に厳格化され、加熱処理する食品では中心部が75度(一部食品は85度)で1分以上加熱することなどが定められた。

250331 海洋教育生魚

「給食で生魚が出せない理由」を発表する千葉県八千代市立萱田中2年の佐々原智也さん

では刺身は出す方法はないのか。

25年以上(1998年から)毎年、小中学校にイクラ給食を提供している北海道標津町の水産加工業者の方に聞くと、……

須貝 誠

須貝 誠

幼稚園・小学校・中学校(国語)の教員免許取得。公・私立小学校の教壇に立つ。塾では、主として「国語」を担当。「若手教師の働き方」(東洋館出版社、単著)、「人体のふしぎ366」(きずな出版、一部執筆)、「コロナ禍の学校教育」(アメージング出版、単著)など多数の著書のほか、教育に関わるWEB記事(ソクラテスのたまごなど)や雑誌記事(ビタミンママ第98号「国際バカロレアの学校に関する記事」も執筆。

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