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たけのこニョッキで教室が変わる?!演劇発「ドラマケーション」とは

教育話題

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2025.04.17

演劇生まれの「ドラマケーション」で教室をもっと明るくサムネ

クラスの雰囲気がなんだかぎこちない、子どもたちの会話がもっと増えればいいのに……そんな悩みはありませんか?

4月22日(火)の先生コネクトウェビナー「管理職向け勉強会 今からでも間に合う学級運営のコツ 学校経営につながるコミュニケーション」に登壇するNPO法人ドラマケーション普及センター理事長の幸野ソロさんに、演劇生まれの「ドラマケーション」がクラスづくりにどのように生かせるのか聞きました。

日常の「遊び」がコミュニケーションのきっかけに

企業や学校で年間約150回の講演やワークショップを通じて、コミュニケーション活性化やチームビルディングに役立つ情報を発信しています。

 「ドラマケーション」といわれてもピンと来ない方がほとんどだと思います。みなさんの学級運営=クラスづくりに、演劇の手法がどのように役立つのかを、少しお話したいと思います。

 ドラマケーションは、演劇の手法を採り入れていますが、必ずしもお芝居をつくるわけではありません。とくに短いワークショップなどでは、役者同士のウォーミングアップなどにヒントを得た「遊び」の要素を強くしています。

 「たけのこニョッキ」という遊びを知っていますか。

 みんなで輪をつくり、順番に「1ニョキ」「2ニョキ」と声を出しながら立ち上がっていくゲームです。最初はなかなかうまくいかないですが、お互いの表情や動きを観察していくと次第に上手にできるようになっていきます。その場で暗黙のルールのようなものが、何となくできあがっていくのですが、それこそがまさにコミュニケーションなのです。

 演劇は、役者同士が脚本に沿ってセリフを交わすわけですが、舞台上でお互いの表情や息づかいを感じながら作品をつくっていきます。「空気を読んで」やり取りしないと、セリフが重なってしまったり、変な間ができてしまったりしまいますよね。逆に、ただ機械的にセリフを読み上げるだけでは、単調でつまらないものになってしまいます。

 役者が舞台上でしていることはまさに人と人との「コミュニケーション」です。これを日常の場面に応用しているのが「ドラマケーション」ということになります。

クラスづくりにすぐ生かせる「小技」も

とはいっても、毎日教室で「たけのこニョッキ」をやるわけにはいきませんよね。ご心配なく。ふだんの教室でも役立つヒントがたくさんあります。

 たとえば、ふだん、名字のあいうえお順でグループ分けをしているとします。これを下の名前のあいうえお順に変えてみてください。

 いつもの顔ぶれが変わって、「え、○○さんの下の名前って××だったの?」「いままで知らなかったけど下の名前同じだね」といったコミュニケーションが新たに生まれます。

 これを「誕生日順」にしたら、「通学時間順」にしたら…そこにまた違うコミュニケーションが生まれます。

「居場所」がある安心感がクラスを変える

いいクラスづくりにとって、子どもたち同士が相手のことを深く知ることは必ずしもマストではないと考えています。むしろ「お互いになんとなく知っている」という状態が、「私もここにいていいんだ」という「居場所があるという安心感」につながります。

 子どもたちが「安心感」をもつことでクラスの雰囲気はかなり変わります。

 教室が明るくなると先生も明るくなる、先生が明るくなると職員室も明るくなる、職員室が明るくなると学校も明るくなる、そうしたいいサイクルが生まれます。

 「個別最適な学び」「個食」「フリースクール」…子どもたちを取り巻くものは、何でも「個」というのがいま時代です。とくにコロナ禍を経験してその傾向に拍車がかかっていると感じています。そんななか学校で、みんなで学ぶということの意味が問われています。

 ぜひみなさんもドラマケーションのメソッドを採り入れてみませんか。きっとあなたのクラスが、学校が、少しずつ変わっていくきっかけになるはずです。

 422日(火)の先生コネクトウェビナー「管理職向け勉強会 今からでも間に合う学級運営のコツ 学校経営につながるコミュニケーション」へのご参加お待ちしています。

幸野ソロさん(こうの・そろ NPO法人ドラマケーション普及センター理事長)
東京都公立学校専門講師(コミュニケーション科目)、青山学院大学社会情報学部付置社会情報学研究センター研究員、ファイナンシャルプランナー。大学時代から演劇活動をスタートさせ、俳優・演出・演劇プロデューサーとして活動。2015年に青山学院大学ワークショップデザイナー育成プログラムを修了を機に、NPO法人ドラマケーション普及センターに参画し、2019年には理事長に就任。小中高校でのコミュニケーションWS授業や企業研修にて年間150回以上の登壇実績がある。著書に『カンタンなのにこんなに楽しい中学・高校「学級レク」83』(学事出版)。
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