先生コネクト
検索

【募集開始】「未来の先生フォーラム2025」 教育現場の「最新トレンド」と「解決ヒント」を学ぶ

荻上チキさんが語るいじめ対策(前編)子どもが安心できる学校風土づくり

教育話題

教育話題

2024.06.28

社会応援ネットワーク

社会応援ネットワーク

240626 荻上チキさん

NPO法人「ストップいじめ!ナビ」は、いじめに関する調査研究と、当事者に向けた情報発信をしています。代表理事を務める評論家の荻上チキさんに、いじめ問題の現状と課題のほか、学校で取り組んでほしい、いじめ防止対策などについてインタビューしました。前、後編の2回にわたってお届けします。

荻上チキさん(おぎうえ・ちき 評論家、NPO法人ストップいじめ!ナビ 代表理事)
1981年生まれ。ラジオパーソナリティー。特定非営利活動法人ストップいじめ!ナビ代表理事、一般社団法人 社会調査支援機構チキラボ代表理事。著書に「いじめを生む教室 子どもを守るために知っておきたいデータと知識」(PHP研究所)、「災害支援手帖」(木楽社)、「社会問題のつくり方」(翔泳社)など多数。

「NPO法人ストップいじめ!ナビ」はこちら→

――ご自身が代表理事を務めるNPO法人ストップいじめ!ナビについて、設立の経緯と主な活動内容をお聞かせください。

団体を設立したきっかけは、2011年に発生した大津市中2いじめ自殺事件です。この事件はメディアでも大きく取り上げられて社会問題になりました。数多くの政治家やコメンテーターが再発防止に関する発言を行いましたが、大半は科学的とはいえない内容でした。その一因は、いじめに関する実証的研究が社会に共有されていないことでした。

翌2012年には衆院選がありましたが、その選挙活動では、各政党がいじめ対策に向けた法整備をマニフェストに掲げていました。法整備が進むのは喜ばしいですが、それぞれの政治家が法律に期待するイメージには大きな差があると感じました。

例えば、当時の文部科学副大臣は就任会見で、「いじめを無くすには、各学校にこわもての教師や武道の師範、警察OBを配置すればいい」といった発言をしていました。これはまずいぞと、各政党へのロビー活動を展開しました。

その後、ストップいじめ!ナビを団体化し、いじめに関する学術的な情報を社会に発信する、学校に講師を派遣していじめ対策の授業を行う、法整備に向けたロビー活動を行うなどの活動を始めました。それが出発点です。

社会応援ネットワーク

社会応援ネットワーク

全国の小中学生向けの『子ども応援便り』編集室が、2011年東日本大震災時、「メッセージ号外」を発行したのを機に設立し、文部科学省等の委託で被災地向けの「心のケア」の出張授業を開始。以降、全国の小学校に『防災手帳』を無料配布するなど、学校現場からの声に徹底して応え、心のケア、防災、共生社会等の出張授業や教材作り、情報発信を続ける。コロナ禍では「こころの健康サポート部」サイトを立ち上げた。書籍に『図解でわかる14歳からのストレスと心のケア』『図解でわかる 14歳からの自然災害と防災』(太田出版)など。

Loading...

この記事をシェアする

FacebookXLineMail

関連記事

「すべての人と共に生きる」とは かえつ有明高校の「Fox Project」

教育話題

「すべての人と共に生きる」とは かえつ有明高校の「Fox Project」

  • 教員全般
  • SDGs
  • 学校ルポ
  • 探究学習
「すべての人と共に生きる」とは かえつ有明高校の「Fox Project」

教育話題

「すべての人と共に生きる」とは かえつ有明高校の「Fox Project」

イベント・ウェビナー