都立高校生が部活動で輝ける舞台 編集部コラムvol.61
教育話題

片山 健志
先生コネクト前編集長

2023年12月に東京都内で開かれた日本部活動学会の研究集会で、都立荒川工科高校(荒川区)の柔道部顧問を務める保健体育科主任教諭、秋野翔太さん(36)の講演を聞いた。柔道との出合いは中学校時代。二つ上の姉が中学校入学時、YAWARAちゃんこと谷(旧姓・田村)亮子さんの活躍に触発されて柔道部に入った。その影響を受け、後に続いた。
熱心な顧問の先生のもと、姉はめきめき力をつけて中学3年で関東大会に出場するまでになったが、秋野さん本人は「数合わせの補欠でした」。ただ、先生に厳しく言い聞かされた言葉の数々は、今も胸に残っている。あいさつをしっかりしろ、返事をしっかりしろ、規範意識を持て、言葉遣いちゃんとしろ、身だしなみを整える、男としてしっかり生きろ、優先順位をつけろ、謙虚でいろ……。
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進んだ都立高校でも柔道部に入ったが、経験者は自分だけ。伸び伸びやらせてもらったが、少し物足りなかった。顧問の先生に相談すると、「合同練習やるみたいだから行ってみたら」といろんな高校や稽古場を紹介して柔道を楽しむ場を用意してくれた。それもまたありがたい経験だったと思う。

片山 健志
1999年、朝日新聞入社。北海道支社報道部(現・北海道報道センター)、福島総局、東京社会部などで勤務。社会部では文部科学省など主に教育部門を担当した。「朝日みらい教育フォーラム2017」でコーディネーター。21年4月から25年3月まで寺子屋朝日・先生コネクト編集長。
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