「質の高い教師の確保」に向けて必要なことは 編集部コラムvol.37
教育話題

片山 健志
先生コネクト前編集長

教員の長時間労働やなり手不足の問題が深刻化する中、いかにして教育現場に質の高い人材を確保するか。そんな視点で、教員の処遇改善や働き方改革の検討が永岡桂子文部科学相から中央教育審議会(中教審)に諮問されて、2カ月余りになる。現在は中教審の「質の高い教師の確保特別部会」で議論が進んでいる。
学校の働き方改革をめぐってよく取り上げられ、参照される指標の一つに、「学校・教師が担う業務の3分類」がある。働き方改革を実現して持続可能な学校の運営体制を構築しようと、2019年の中教審答申で示されたもので、学校に関わる業務を下記の表のように分類したうえで見直しが図られてきた。
7月24日の会合では、この分類に基づく業務見直しをめぐって複数の委員が意見を述べたが、特に印象に残った2人の発言を紹介したい。1人めは、教育研究家で一般社団法人ライフ&ワーク代表理事の妹尾昌俊さん。働き方改革が十分に進んでいな理由を挙げる中で、この分類の話題に言及した。

片山 健志
1999年、朝日新聞入社。北海道支社報道部(現・北海道報道センター)、福島総局、東京社会部などで勤務。社会部では文部科学省など主に教育部門を担当した。「朝日みらい教育フォーラム2017」でコーディネーター。21年4月から25年3月まで寺子屋朝日・先生コネクト編集長。
Loading...