「マイ登校保護者の会」 ある小学校の試み 編集部コラムvol.35
教育話題

片山 健志
先生コネクト前編集長

4月に入ってから始業式や入学式までの「新年度準備期間」の学校の忙しさについて、川崎市立西生田小学校(川崎市麻生区)の事例を以前、このコラムで取り上げた。そのご縁で、同校が不登校の子どもの保護者向けに進める取り組みを校長の樋口彰さん(62)にうかがった。一端を紹介したい。
簡単に言うと、不登校の子の保護者が学校に集まる機会を年に何回かもうけ、お互い情報交換するなどして過ごしてもらう、というものだ。名付けて「マイ登校保護者の会」。あえて「不登校」という言葉は使わず、登校するかどうかは自分の意思で決めるという意味を込めて「マイ登校」と呼んでいる。もちろんしばりはなく、来たくなければ来なくてもいい。
「不登校」あえて使わず
登校を渋りがちだったり、問題行動を起こしたりする子どもたちを把握してサポートにあたる「支援教育コーディネーター」を務める教員と相談するうち、子ども本人だけでなく保護者をサポートしていこう、と一致したのだという。

片山 健志
1999年、朝日新聞入社。北海道支社報道部(現・北海道報道センター)、福島総局、東京社会部などで勤務。社会部では文部科学省など主に教育部門を担当した。「朝日みらい教育フォーラム2017」でコーディネーター。21年4月から25年3月まで寺子屋朝日・先生コネクト編集長。
Loading...