だれかと一緒に走る #編集部コラム
教育話題
2022.11.26

片山 健志
先生コネクト前編集長

先日、地元で開かれた市民ハーフマラソンの大会に出場した。趣味でランニングを始めてもう3年になるが、スピードはたぶん年齢相応以下だし、フルマラソンの距離を走れる自信はまだない。大勢が集まる大会はこの間、コロナ禍で中止が続いていたため、大会に出ること自体まだ2回目。実質的に、ほぼ初心者ランナーである。
コースの大半は河川敷を走る。極端に狭いわけではないが、歩行者や自転車もいるし、しばらく進むと折り返してくるトップランナーたちとすれ違うスペースを空けておくから、前方の視界にはもちろん、両隣にも必ずだれかが一緒に走っている状態が続く。
10㌔を過ぎて、ちょうど半分来たあたりにもうけられた給水コーナーの飲み物を受け取り、再び走り出したところで左ふくらはぎに違和感を覚えた。たとえるなら、10本ほどの輪ゴムを束ねて引っ張っていたら、そのうち1、2本がプチッとはじけたような感覚だ。体重をかけられなくなった左脚を引きずるようにして、歩くより少しましくらいのペースで進むのが精いっぱいだった。

片山 健志
1999年、朝日新聞入社。北海道支社報道部(現・北海道報道センター)、福島総局、東京社会部などで勤務。社会部では文部科学省など主に教育部門を担当した。「朝日みらい教育フォーラム2017」でコーディネーター。21年4月から25年3月まで寺子屋朝日・先生コネクト編集長。
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