気づきと発見を促す、島独自の文化と歴史
教育話題

日本列島の南西部に位置する沖縄。
その美しさだけではない、琉球時代や戦争の歴史、他の地域にはない独自の風土、地域が抱えている課題など、生徒たちの学習意欲を刺激する題材が数多く存在しています。
「沖縄修学旅行」ここにしかない学び
沖縄と聞くと、美しい海に囲まれたリゾート地というイメージがあるかもしれませんが、実はそれだけではありません。約450年にもわたる琉球王朝時代、住民を巻き込んだ地上戦やその後のアメリカ統治時代を経ての日本本土復帰という激動の歴史の影響を受けて育まれてきた独自の文化と、亜熱帯性気候ならではの豊かな自然環境を有していることから、沖縄は、多くの学びや体験を得ることができる「学びの宝庫」でもあります。
昨今、教育現場において「SDGs(持続可能な開発目標)」「グローバルな視点」「新たな平和学習」といったキーワードへの注目が高まるなか、沖縄では官民連携により、文化や自然を体験しながら様々な学びにつなげていくプログラムの充実化が進められています。
戦後80年 過去-現在-未来へつながる平和学習
沖縄での修学旅行において重要な要素となるのが平和学習。沖縄戦は多くの傷跡を残したため、学べる施設や戦跡が多く、学徒隊の足跡をたどることができるフィールドワークなど、学びの手法も様々です。
また、今なお続く米軍基地との関わりを知ることで、様々な視点から戦争・平和について考え、ディスカッションする平和学習なども増えつつあります。過去の史実を学び、現在の環境や情勢を知り、未来について考え、議論する。激動の歴史と複雑な環境を持つ沖縄だからこそ得られる気づきがあるはずです。
国内にいながら多文化体験・国際交流が可能
県内には多種多様な文化が融合した「チャンプルー文化」が根付いており、情緒あふれるエリアが多くあります。さらに、県内在住の外国人宅におけるホームビジットや、英語を使ってミッションをクリアしていく街なか散策といった様々な国際交流プログラムが展開されており、海外気分を味わいながら楽しく英語を学び、多文化・国際理解を深めることができます。
170を超える豊富なSDGs学習プログラム
ユニークな歴史、独自の文化、豊かな自然、平和への思いなどが息づいているからこそ、あらゆる分野から17のSDGsにアプローチする体験学習も豊富です。例えば海洋環境のようにわかりやすいものから、沖縄で空手が生まれ世界に広まった経緯とその意義など、多岐にわたったプログラムが展開されています。
沖縄修学旅行専用サイト「おきなわ修学旅行ナビ」に登録されているSDGs関連プログラムの数は176にも上ります(2025年3月現在)。学習目的に合わせた体験の情報収集に、ぜひ活用してみては。
探究学習のテーマがちりばめられた環境
沖縄は、小さな島でありながら多くの課題を抱えていることから、探究学習に最適な場所だと言えます。「沖縄の海はなぜきれいなの?」「自然と人工ビーチどちらが多いのだろう?」「火力発電が主流なのはなぜ?」など、短時間の移動で沖縄が抱える課題や多くの疑問、新たな発見に気がつくことができ、また、課題設定からフィールドワークまで行いやすい環境を有しています。さらには、事前学習から現地での体験、事後学習までを一貫して行うプログラムも生まれてきています。「おきなわ修学旅行ナビ」には、沖縄の各エリアの事業者が連携して作成したモデルコースやプログラム詳細も新たに掲載されています。
分散・集中でより充実した修学旅行へ
昨今の物価の高騰などにより、充実した行程を組むのが難しいという声も増えてきています。国、県を挙げて時期の分散を推奨していると言っても、直近の修学旅行ではすでに時期を決定済みで変えられないという学校も多いでしょう。
「おきなわ修学旅行ナビ」に掲載されている、北部・中部・南部のモデルコースを参考にエリアを絞ることで、移動にかかる費用や時間を抑えたプランの検討も可能です。沖縄県が実施した「修学旅行需要分散化促進支援事業」の報告もあわせて参考にするのもおすすめ。
歴史や文化、自然に恵まれた沖縄で、学びと体験を通した思い出づくりを。
TEL:098-859-6129
メール:shuryo@ocvb.or.jp
WEBサイト「おきなわ修学旅行ナビ」https://education.okinawastory.jp/